ノートパソコン電池のトラブル

ノートパソコンや携帯電話の電池のトラブルが、最近数多く報告されている。
ノートパソコンや携帯電話の電池して広く使われているリチウムイオン電池は、
重量当たりのエネルギー密度などの高性能が強みであるが、
エネルギー密度が高いということは、同時に異常時にも高いエネルギーを発散させる
ということで、課題は安全性となるのは、必然的ではある。
 
ノートパソコンや携帯電話などの電池関連での回収費用は、数百億円にも
のぼると言われている。
三洋電機やソニーなどが製造した携帯電話やノートパソコン用の
リチウムイオン電池で発火・発熱のトラブルが相次ぎ、大量に回収されることになった。
事態は消費者に大きな影響を与えた。
 
2007年初頭にも中国の聯想(レノボ)がノートパソコンに使われた三洋製電池
約20万5000個の自主回収・無償交換を発表した。
ただ、高性能のリチウムイオン電池は様々な分野で必要不可欠となっており、
業界団体などで、より高い安全性の確保に向けた取り組みが始まっている。
 
ノートパソコンや携帯電話電池など充電できる2次電池に分類されるリチウムイオン電池は
携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラなど大容量電流が必要な機器に
多く採用されている。
 
ノートパソコンや携帯電話の電池として使われるリチウムイオン電池の構造としては、
正極には主にリチウム金属酸化物、負極としての炭素などのと間でリチウムイオンを
行き来させて電気を起こす仕組み。
電圧は3・7ボルトとニッケル水素電池の約3倍。
携帯電池など小型・高性能化が進む携帯機器に不可欠の最先端電池として
用途が広がっている。
 
 ただ、ノートパソコンや携帯電話の電池として必要不可欠のリチウムイオン電池は、
鉛蓄電池やニッケル水素電池より熱に弱い。
問題になったソニー製の電池はノート型パソコンに搭載され、
05〜06年にかけて米デルや米アップルなどのパソコンで発火・発熱トラブルが起きた。
回収対象となる大手9社のパソコンに供給した電池は960万個。
 
原因が必ずしも特定されていないということが、非常に頭の痛い問題。
ソニーは「製造工程で金属粉が電池に混入し、異常な熱が生じた」としているが、
富士通やレノボ・グループ製の事故では金属粉の混入が見られず、原因不明。
 
一方、携帯電話の電池として異常発熱のあった三菱電機の携帯電話に使われていた
三洋製の電池は、製造工程で負極板が変形し、絶縁シートが破れてケースと接触して
ショートしたのが原因。
NTTドコモと三菱電機は約130万個を回収している。
 
いずれも大事故にはならなかったものの、ソニーと三洋はともに生産工程の抜本的な
改善を迫られた。
回収費用はソニーが約510億円、三洋は携帯電話向けだけで30億〜40億円とみられ、
経営に与える影響は大きい。 
 
松下電器産業は昨年12月、内部に異物が混入しても異常発熱しない製造技術を確立し、
量産を始めた。
 
パソコンメーカーなどで作る電子情報技術産業協会(JEITA)と電池工業会は、
今年3月末をめどに電池パックやノート型パソコンが満たすべき安全要件をまとめ、
一般にも公開する方針だ。
将来は、日本工業規格などの標準規格への適用も目指している。
 
リチウムイオン電池は今後、電気自動車や、電気モーターとエンジンを併用する
ハイブリッドカーなど乗り物への利用も広がる。
走行距離を伸ばすには重量当たりエネルギー密度における高性能電池が
不可欠だからだ。
 
ただ、昨年にはヤマハ発動機の電動スクーターで日立ビークルエナジー製の
電池から白煙が生じる事故も起きており、人命にかかわる乗り物用には
さらに高い安全性が必要となる。
 
経産省は2007年2月8日に次世代自動車の電池研究会の下に作業部会を設け、
リチウムイオン電池などの安全基準作りに着手。 最近は韓国や中国、台湾の
メーカーの追い上げが激しいだけに、日本メーカーが競争力を維持するためには
高度な安全性の確保が欠かせない。
 
三洋電機などの世界トップシェアを握る日本メーカーの奮起で、この携帯電池と
言われるノートパソコンなど携帯機器に不可欠のリチウムイオン電池の
安全性に対する危機を克服して欲しいものだ。
 
参考記事:http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/47/naruhodo277.htm
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